島へ行こうよⅡ
ISBN:9784863870581、本体価格:円
日本図書コード分類:C0026(一般/単行本/歴史地理/旅行)
68頁、寸法:154×216×mm、重量g
発刊:2015/03
【まえがき】
瀬戸内国際芸術祭で盛り上がる瀬戸内海の島々。私達26年度ゼミ生は稲田ゼミに入るとまず、この瀬戸内海の島々について調査することとなった。ゼミ生の中には、島に何度も訪れた人も居れば、興味があったけれどまだ一度も行ったことがない人も居り、島に対する経験や知識はバラバラであった。経験や知識がバラバラな総勢11名のゼミ生が初めての島訪問、または何度目かの島訪問をするわけであるから、感じ方や考え方も一人ひとりがおもしろいように違っていた。そして、この一人ひとりが感じた島への気持ちを、言葉と写真で紡ぎ出し、この本が作成されたのである。島へ行ってみたい、でも最初の一歩が踏み出せない方に読んでもらいたいのはもちろん、何度か行ったことがある人にも是非読んで欲しいと考えている。読んでもらったあなたへの一押しが出来れば幸いです。
吉田 翔
【あとがき】
この本「島へ行こうよⅡ」は2011年に瀬戸内圏研究センターから出版した「島へ行こうよ」の続編です。最初の「島へ行こうよ」では紀行文から論文まで含むという本でした。学生が島で発見した驚きや楽しさを文で表現しようとしました。この気持ちを引き継ぎ、「島に行こうよⅡ」を発行します。この本は写真と短い文から構成するよう、編集方針を全く変更しました。今まで島の生活に縁のなかった、学生が突然島に行って、何に驚き、何に感動し、何を考えるのだろうかという初体験の驚きを大切にしました。瀬戸内海の島々では高齢化、人口減少、主要産業の衰退という問題が人びとの生活をおびやかすほど切実になってきています。若い人の島への移住が一番の解決策です。住んでみたいと思うには、そこが良い場所だと思うことが一番です。そのためにはそこを訪れて島について実感をもってもらう事です。島に行ってみようか、という気持ちがないと、その全てが始まりません。その気持ちを誘うように、学生が島に行った報告を作ることにしました。最初は教員とともに島に行っていましたが、そのうち学生だけで島に行くようになりました。そしてそのうちこのゼミからも島歩きの達人が現れるかも知れません。
この本を作る時にモデルとさせて頂いた本があります。岡本仁編著(2013)『ぼくの香川案内』ランドスケーププロダクグツ発行、です。香川県の各地に行ってみたいという気持ちにさせてくれる本でした。少しでも近づきたいと考えましたが、とうてい及びませんでした。岡本仁様おもしろい本をありがとうございました。
この本を作るための調査の旅費や出版には、瀬戸内圏研究センターからの研究費、平成26年度香川大学フィールド型授業支援経費、平成26年度経済学部演習等活性化支援経費を使わせて頂きました。あわせてお礼を申し上げます。
稲田 道彦
【目次】
まえがき(吉田 翔)
地図(三野 まりや・葛西 真子)
〔小豆島〕
圧巻のパワースポット、「重岩」(岡 滉二郎)
風が運ぶ、島民の笑顔とごま油の香り(三野 まりや)
迷路のまち(藤田 大智)
食とサイクリングと映画村(吉田 翔)
オリーブの島(天木 克哉)
日本のナショナルトラスト運動 小豆島寒霞渓(稲田 道彦)
〔豊島〕
自転車で巡る自然とアートの島「豊島」(宮﨑 颯)
和みの空間 豊島美術館(藤田 大智)
〔男木島〕
もどってきた学校(葛西 真子)
〔女木島〕
鬼ヶ島伝説を体感(鈴木 敦也・天木 克哉)
〔直島〕
自然・建築・アートが調和する美術館(藤田 大智)
個性的な島(大賀 崇宏)
直島の家プロジェクト(宮﨑 颯)
〔岩黒島〕
ちょっとした非日常体験?(吉田 翔)
〔広島〕
いろは石は島のこころ(三野 まりや)
島民を支える広島のコミュニティバス(宮﨑 颯)
広島と青木石(岡 滉二郎)
広島の運動会(葛西 真子)
減りゆく島民と未来(天木 克哉・鈴木 敦也)
〔小手島〕
島民の手作りアート(葛西 真子)
アートと、人のぬくもりと(赤﨑 愛斗)
〔高見島〕
除虫菊が咲く島(葛西 真子)
〔佐柳島〕
現在も続く佐柳島の両墓制(宮﨑 颯)
猫と文化のまち(鈴木 敦也)
島に溢れる信仰(天木 克哉)
猫の島、佐柳島(吉田 翔)
〔志々島〕
生命力あふれる大木(天木 克哉・敷谷 泰士)
〔粟島〕
粟島にできる夢のゲストハウス(稲田 道彦)
〔伊吹島〕
伊吹島の島四国めぐり(藤田 大智)
この30年間の香川の島の人口の変化(稲田 道彦)
あとがき(稲田 道彦)
【著者紹介】
〔編集者〕
香川大学瀬戸内圏研究センター
〔著者〕
稲田 道彦